食べたいものを我慢しない食材選びでキレイ(健康)になろう☆

身近なヘルスリテラシーのコーナーです。今回の担当はGUSK専属管理栄養士さんからです。

今回のテーマは『食べたいものを我慢しない食材選びでキレイ(健康)になろう』です。少し長い題名・・・・・・・・

皆さんは食事をする時に、どのような基準で食べるものを決めますか?冷蔵庫にあるものでといった物理的な条件や、今日はラーメンが食べたいといった気分的な条件を抜きにして考えると、『身体に良さそうなもの』や『カロリー(エネルギー)が少ないもの』といった基準が一般的なものとなってくるのではないでしょうか?

まずは、食事をするにあたって最も大事な条件が1つだけあります。体にとって『タンパク質・脂質・炭水化物の3つの栄養素が最も影響がある』ということです。これ前提に置きながら

〇ここではカロリー(エネルギー)を食事の基準にすることのデメリットを少しお伝えしたいのです。

①口にすることのできる食材のカロリー(エネルギー)をすべて把握することは難しく、なんとなくの指標になってしまいがちなので、毎回ムラのある食事になりやすいです。ムラのある食事は、体重コントロールや健康維持を逆に難しくしてしまいます。

②カロリー(エネルギー)を気にしすぎると、カロリー(エネルギー)を構成している大きな栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)が見えなくなり、逆に偏った食事パターンになりやすいです。栄養素の偏った食事パターンは、脂肪肝・糖尿病・体重過多といった身体の不具合を生みやすいです。

〇デメリットをメリットに変えるために

まずは日常的な食材を例に、カロリー(エネルギー)だけでは見えない部分を探りましょう。

🔦考えてみよう🔦

砂糖(約28g)、さらだ油(約10g)、豚ロース肉(約38g)はどれも約100kcalの食材となりますが、構成している大きな栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)はどのようになるのだろう?

 

〇ひとつひとつの食材ごとに大きな栄養素を記してみました。

☆砂糖(約28g)

構成栄養素:100kcalタンパク質0.5g  脂質0g 炭水化物25.1g炭水化物がメイン食材

☆さらだ油(約10g)

構成栄養素:100kcalタンパク質0g   脂質10.8g  炭水化物0g脂質がメイン食材

☆豚ロース肉(約38g)

構成栄養素:100kcalタンパク質8.9g  脂質8.8g  炭水化物0.1gタンパク質がメイン食材

なにを伝えたいのかを言いますと、同じ100kcalでも主に構成している栄養素が炭水化物だったり、脂質だったり、タンパク質だったりと食材によって全く異なるということです。上記の3つの食材は比較的判断しやすいものですが、加工したものになると格段に難しくなります。

例えば・・・・

☆ヨーグルト(100g)

構成栄養素:62kcalタンパク質3.6 脂質3.0g  炭水化物4.9g炭水化物がメイン

☆ちくわ(約100g)

構成栄養素:121kcalタンパク質12.2g  脂質2.0g 炭水化物13.5g炭水化物タンパク質がメイン

☆フライドポテト(約100g)

構成栄養素:237kcalタンパク質2.9g  脂質10.6g 炭水化物32.4g炭水化物がメイン

☆チーズ(約20g)

構成栄養素:68kcalタンパク質4.5g  脂質5.2g  炭水化物0.2gタンパク質脂質がメイン

簡単でありますが、ものによって構成栄養素の特徴が全く異なるのことがご理解いただけると思います。

メイン栄養素がものによって全く異なることはご理解できたところですが、何千とある食材すべての栄養素をわざわざ確認するのは手間ですし、かといって何の栄養素がメインなのかをすべて把握するのは至難の業だと思います。

ですが、ある程度食材の特徴をつかめば意外と簡単に食材の選択ができるようになります。

☆100%把握しないでよい

☆各食材のメインの栄養素がわかればよい

この2つが食材選択の基本になります。

食材の特徴の例

☆米・パン・麺・・・圧倒的に炭水化物メイン。玄米にしても米粉パンでも同じです。

☆果物・・・一般的になものほとんどが圧倒的に炭水化物メイン。オリーブとアボガドが脂質メイン。

☆肉や魚類と卵類・・・一般的になものほとんどが圧倒的にタンパク質(脂質)メイン。食べる部位によって脂質メインになることも。例:さんまやばら

☆豆類・・・あずきやいんげん、えんどうなどの小さい豆類は圧倒的に炭水化物メイン。大豆や納豆はタンパク質と炭水化物メインですが、大豆製品(豆腐など)はタンパク質メイン。生揚げや油揚げはタンパク質と脂質メイン。

こちらもすべての例をあげきれませんが、ざっくり頭に入れておくだけで6~7割判断できるのではないかと思います。

いままで書いてきた通り、カロリー(エネルギー)で食事選びをしていると、どの栄養素がメインになるのかがわからずに、知らず知らずのうちに偏った食事パターンになりやすいので、カロリー(エネルギー)を食事をする際の基準とするのは非常に危険です。

最後に、口に出来る食べ物(食材)で身体に害しかないものはないんですね。身体のメカニズム的には、食べた食材はすべて基本胃で消化され、基本小腸で吸収され身体の何かしらの役にたって使われ、排せつされます。このことからも食べてはいけないっていう食材は存在しないのです。

ですが、一番怖いのは偏った食材選びをすることで、炭水化物過多による肥満や糖尿病、タンパク質過多による腎臓の負担増、脂質過多による脂肪肝や肥満といった悪循環がおきることなので、今回のテーマである『食べたいものを我慢しない食材選びでキレイ(健康)になろう』を目指すためにも、お話してきた食材選択方法をすこしずつ実践していくことで身体が少しずつ変わってくと思います。

この食材選択方法は、めんどくさがりの私自身も実践している長く使える栄養アドバイスになるのではないかと自負しております。参考になると嬉しいです。

最後に、少しでも興味を持っていただけて、やってみようかあって思った方は、写真1のような『食品成分表』なるものが、本屋でもネットでも多数販売されています。食材ごとの主な栄養素がすべてわかる本です。いろいろ見てしまうと良くわからなくなってしまうかもですが、写真2のタンパク質、脂質、炭水化物の欄だけでも意識してみていくことで今回のテーマの手助けになり、健康でキレイでいれるようになると思います。

写真1

写真2

栄養アドバイスについての質問は随時受け付けております。お気軽にご連絡下さい。

 

 

 

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