カーボコントロールで体脂肪退治
身近なヘルスリテラシーのコーナーです。GUSK専属管理栄養士さんからです。
今回のテーマは『カーボコントロールで体脂肪退治』です。
カーボコントロールという言葉はないのですが、直訳すると炭水化物(糖質)管理ということでしょうか。前回のコラボ企画で、血糖値のコントロールが体脂肪を燃やしまくることに繋がる記事を書きましたので、今回はその補足として体脂肪管理をするために特化したカーボコントロールについてもっと具体的にお伝えしたいと思います。
まずは炭水化物のことをもっと知ってほしいです。
〇炭水化物とは
炭水化物の中身は?
糖質と食物繊維の合体した栄養素と考えます。糖質はお米などの穀類に多いグルコース、果物に多い果糖、牛乳に多い乳糖まどの種類がありますが、身体での働きは同じです。食物繊維は説明しなくてもよいぐらい身体にとってメリットの多い栄養素です。
炭水化物メインの食材は?
一般的に、ご飯やパン・麺といった主食として食べる食材から、ケーキやポテトッチプスなどのお菓子といった食材に多く含まれる栄養素です。
注意したい隠れ炭水化物食材:果物全般・乳類(牛乳やヨーグルト)いも類・豆類(大豆由来のものは除く)・根菜類(レンコンやごぼうなど)・缶詰・練り物
炭水化物の働きは?
メリット
∴炭水化物は数ある栄養素の中でも、口に入った瞬間から消化が始まるため、消化吸収が早く主にエネルギー源として利用されます。脳はこの消化の早い血糖のエネルギー源を利用するのでの頭の活性化につながります。
また、唯一血糖値を上げることが出来る栄養素ですので、満腹感を促し、食べた幸せ感を味わうことの出来る栄養素となってます。
デメリット
∴血糖値上昇中は体脂肪が燃えない身体という事実
∴筋肉などの一部の組織でしか体内で保存できないために絶対量が少なく、長時間のエネルギーとしては適さないのが事実です。日常生活のように負荷の少ない活動では、主なエネルギー源は体脂肪(脂質)となります。体内に豊富にある脂質のほうが半永久的にエネルギーとして働いてくれるので、エネルギー源としては圧倒的に優秀です。
∴血糖値上昇による糖尿病リスク
〇食べるものを選ぶときの注意したいポイント
写真のような栄養成分表示や原材料名表示は一度は見たことがあると思います。ここには非常に大事な情報が記載されているのでぜひ注目してほしいです。
注目ポイント
☆栄養成分表示は必ず確認する
カロリー(エネルギー)に目がいきがちなのですが、ここでの一番の確認ポイントは炭水化物(糖質)の含有量です。
左写真の飲み物1本の炭水化物の含有量を計算してみましょう。
1本500mlのペットボトルに炭水化物が100ml中/8.8gなので・・・・・・・
計算式:8.8g×5=44g
結果
『ペットボトル500ml中に炭水化物が44g』含まれていることが解る。多いのか少ないのかよくわからないので、言い換えてみる。
『スティックシュガー1本3gが約14.6本』
驚愕の結果となってしまいましたが、この栄養表示の飲み物は血糖値がグーンとあがるので、脂肪を燃やしまくる運動前や運動中には適さないということが解ります。
右写真はどうだろう?
計算の必要のない炭水化物39.4gなので、左写真と同様に血糖値がグーンとあがるので、脂肪を燃やしまくる運動前や運動中には適さないということが解ります。
☆原材料は最初の方に記載のものをチェック
原材料名の記載のルールがあり、多いものから順に記すことが義務付けられているという条件のもと、左写真から見てみましょう。
結果
一番含有量の多いのは『砂糖』。次に牛乳乳製品そしてコーヒーと記載されている。飲み物なのに砂糖が一番多いのには驚きを隠せないところですね。
右の写真は『パン』。これは妥当に見た目通りの結果でした。
写真から、一番含有量が多い原材料はそれぞれ『砂糖・パン』となり、どちらも共通して炭水化物メインの食材であることが一目瞭然なので、脂肪を燃やしまくる運動前や運動中には適さないということが解ります。
〇栄養成分表示や原材料名の記載のないものについて
野菜やお肉、魚などの調理加工していない食材、飲食店やスーパーの店内で作るお惣菜にはこれらの表示がありません。
私自身の意識の仕方です。
この場合の対策として、ぱっと見で良いので、一番多く含まれている食材を見つけて下さい。野菜類や肉類・魚類・卵類・きのこ類がメインの場合は炭水化物が一番になる確率は低いと考えます。逆にメインが穀類・果実類・いも類・乳類・お菓子になりそうなものは、炭水化物が一番になってしまいそうです。
食べようとするものが何類メインのものなのかを普段から少しづつ意識していくと、段々傾向が理解できるようになり、自然と選択できるようになると思います。
この『ぱっと見食材判別』は今回の場面以外でも役に立つ意識ですので、継続して行って行きたい健康法と言えます。
最後に
カーボコントロールで体脂肪退治のための3箇条
①体脂肪を燃やす運動前・中は血糖値上昇は抑える
→水分補給は特に注意です。血糖値が上昇しない食べ物はたくさんありますので心配しないでください。
②栄養成分表示の炭水化物の量を確認
→5g未満の量ですと、ギリギリ血糖値上昇にならない線です。炭水化物が糖質と記載の場合もありますので注意します。
③原材料名の一番多く含まれる原材料の確認
→果糖ブドウ糖液糖・小麦粉・砂糖は上位になりやすい食材です。できれば上位3位まで確認しておくと良いです。
補足
上記のカーボコントロールは体脂肪管理だけでなく、ほかにもメリットがたくさんあります。また違う観点から炭水化物を知ることで一生使える健康法にもつながると思います。機会があれば別ブログにて掲載していこうと思います。
今回は体脂肪管理の観点から炭水化物との付き合い方を考えてみましたが、違う観点からみると新しい見方が出来るのものです。ここでの内容を参考にしながら楽しい炭水化物ライフがおくれることを願います。